崇峻天皇御書(三種財宝御書)2009:10、11,12月号大白蓮華より。先生の講義 

本文

  又世間の・すぎえぬ・やうばし歎いて人に聞かせ給うな、若しさるならば賢人には・はづれたる事なり

現代語訳

 また世間が過ごしにくいようなことを嘆いて人に聞かせてはならない。もし、そのようなことをするならば、賢人にはあるべからざることである。 

講義

「嘆き」は「心」の建設を後退させる

 ここで大聖人は、特に「嘆きの心」を厳しく叱咤されています。ついつい、仕方のないことをことごとく嘆いてしまう凡夫の急所を鋭く突かれた一節です。

 「嘆く心」は、誰にもある。いざという時には迷わず殉教の覚悟を貫く金吾でさえも、一途な性格ゆえに、人間関係のもつれには弱く、ついグチが出てしまったのかもしれません。しかし、大聖人が「人に聞かせ給うな」といわれたように、嘆きやグチを他人に聞かせてしまえば、それは賢人ではなく愚人の生き方になってしまいます。

 もし、世間が過ごしにくいなどと嘆いても妻などに聞かせるようなことをすれば、妻子と夫との別れのおしさに、恥を言うつもりはなくても、他人に向かって自分の夫から聞いた話を話し、夫の恥をすべて語るようなものです。これは、ひとえに、妻が悪いのではなく、夫自身の振る舞いがわるかったのです。

 グチは、弱い心を助長し、停滞の因となります。大聖人は四条金吾に、グチを排し、自分の人間革命に正面から向き合うことが、人生勝利の直道であると教えてくださっていると拝されます。

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