日女御前御返事(御本尊相貌抄)

Screenshot

日女御前御返事(御本尊相貌抄)

 建治3年(ʼ77)8月23日 56歳 日女

背景と概要

日女御前(にちにょごぜん)へのこの御返事の中で、日蓮大聖人は御本尊への御供養に対する感謝の意を表され、信仰の対象としての意義を説明されています。

日女御前の詳しい身元については明らかではありません。池上兄弟の兄である池上宗仲の妻、あるいは駿河国(するがのくに)の熱心な信徒であった松野六郎左衛門入道(まつのろくろうざえもんにゅうどう)の娘のいずれかであったと考えられています。大聖人が彼女に送られた2通の御書から判断すると、彼女は高い教養と豊かな経済力を持った女性であったと思われます。さらに、信仰の対象である御本尊を授与されていることからも、彼女が極めて純真な信徒であったことは明白です。この御書には、御本尊に認められている(顕されている)諸尊の姿とその意義についての詳細な記述が含まれています。大聖人はまた、御本尊への信心の重要性を強調されています。

前半:御本尊の稀有なる尊さとその体現

御書の前半において、大聖人は御本尊がどれほど稀有(類いまれ)であり、重要であるかを指摘されています。大聖人は法華経やその他の著作を引用され、御本尊こそが「諸法実相」および「一念三千」をそのまま体現した(具現化した)ものであることを示されています。

後半:信心の重要性と功徳

後半では、御本尊への信心の多大なる功徳について説明し、大聖人は「此の御本尊全く余所に求むる事なかれ」と宣言され、御本尊はただ信心の中にのみ厳然とおわしますと言い添えられています。

世間の故事から2つの例を挙げながら、大聖人は日女御前に対し、自身の生命の中に「御本尊」を顕現させるためには、信心こそが何よりも重要な要素であることを教えられています。そして最後に、信心を込めて南無妙法蓮華経と唱えることが、最も完全な仏道修行の形態であることを強調して結ばれています。

タイトルとURLをコピーしました